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3年ぶりに生醤油 ――22年産魯山人完売は間近

日本の醤油発祥の地、紀州湯浅で世界一の醤油造りを目指している湯浅醤油が11月、「生(なま)湯浅醤油」を3年ぶりに発売した。しぼりたての状態で出荷する火入れしない生醤油は販売時の管理方法から、同社直営店舗とオンラインだけに登場する同社の冬の名物だ。

さらにこだわり抜いた奇跡の大豆・小麦から生まれた「魯山人醤油」22年度産が「最高のでき」(新古敏朗社長)と完売間近。地元湯浅湾で1年熟成した醤油を23年春に発売するなどまじめなモノづくりへの姿勢とユニークな発想で新たな醤油の世界を発信し続けている。

「生湯浅醤油」はこだわりの国産丸大豆を使い、140年前の古式製法で大豆のうまみ成分が凝縮されるよう、仕込み水を少なめに仕込み、天然の杉樽で1年以上じっくり熟成した醤油の搾りたてを瓶詰めする。3年ぶりの今年は3000本を限定発売した。たまり醤油ほどは濃くないが、深い味わいとうまみ、軽やかでまろやかな風味とすっきりした味わい、豊かな香りで多くのリピーターを抱える。あらゆる料理に使えるが、やさしくまろやかな味わいを直球で感じられる刺し身で食すのがおすすめだ。

「魯山人醤油」は北大路魯山人が追及した美食を後世に残したいと設立した「魯山人倶楽部」からの依頼で無農薬・無肥料・自然栽培の穀物だけで作った究極の醤油を、シリアルナンバー付きで魯山人誕生の3月23日に毎年発売している。22年度産は初めて古代穀物のスペルト小麦を使って2万本を生産したが年内で完売の見通しだ。

「海中熟成醤油」は同社本醸造醤油30本を木箱に入れ、21年10月に地元湯浅湾に沈めたもの。程よい揺れの海中で1年熟成した醤油は、塩角なく濃厚で味に深みが増したという。23年春には別ロットの300本が直営店にお目見えする予定だ。

(深瀬雅代)


しぼりたて生湯浅醤油は冬季限定商品です。火入れする・しないでは味が全然違います。蔵匠樽仕込みとの違いをご堪能いただければと思います。また魯山人醤油2022年度産は一部お取り扱い店では完売しております。2023年度産が発売される2023年3月23日を楽しみにしていてください!

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