カカオ醤が誕生するまでの秘話も掲載していただきました。
社長がこだわり抜き作り上げた商品【カカオ醬】
醤油の風味の中にも、カカオの苦みとコクを感じられる
ちょっと不思議な調味料です。

魚やお肉とも相性◎
カレーを作る際に隠し味として入れてもコクが生まれて美味しい!

この新感覚の調味料を使って、自分のオリジナルレシピを作ってみてください♪

湯浅醤油 カカオ醬(ペースト・粒タイプ)各1,500円(税抜)
https://www.marushinhonke.com/c/3555/gd221

カカオと醤油のマリアージュ
チョコの味がする醤油があつたらおもしろい
ふわっとカカオの合りが立ちのぼる。「チョコレート?」と
思いながら口にすると、突然、醤油の風味が広がった。そのなかにも、かすかに感じるカカオの苦味とコク①「カカオ醤」という名のとおり、これは確かに
カカオの醤油である。
「不思議な味わいでしょう?もともとは、醤油がチョコレート味だったらおもしろいなあという発想でつくったものです。粒タイプとペーストタイプの2種類あって、どちらも同じ原料比率なんですが、香り方も後味も違いますね」
説明してくれたのは、湯浅醤油有限会社の代表取締役・新古敏朗さん。日本の普油醸造発祥の地・湯浅町で、1881 (明治14)年に創業した醤油蔵「九新本家」の5代目でもある。「世界一の醤油をつくりたい―」という目標を掲げて日夜奮聞し、こだわりの極みともいえる数々の醤油を世に送り出してきた。 一方で、イナゴや蚕を使った昆虫醤油、カレー好きが高じて開発した「カレー醤油」
など、ユニークな商品も手がけている。そんな新古さんの渾身の自信作・カカオ醤は、4年の歳月を経て誕生した。

世界初の発明的調味料
開発のきっかけは2014年、イタリアで開催された展示会でのこと。カカオを扱うアフリカ人から「チョコレートも醤油も同じ発酵食品」だと聞き、関心
をもった。その後、インターナショナルチョコレートアワードの審査員を務める株式会社トモエサヴールの代表取締役。札谷加奈子さんと出会い、同社が主催するカカオ豆産地ツアーに参加。2017年のことだ。
訪れたのは、ベトナムのベンチェ省にあるフランスのチョコレートブランド「エリタージュ」のカカオ発酵施設。「力カオに麹菌をふりかけたらどうなるのか」と考えていた新古さんは、持ち込んだ麹菌で実験してみた。最初はうまくいかず、その後、8年間で4回現地を訪問するたびに、エリタージユの代表・アーノード・スタンジエルさんと試行錯誤を重ねたが、思うような結果は出なかつたという。「とくにカカオの香りを引き出すことと、醤油との相性を探り当てるまでが苦労の連続でした」
3年経った頃、チョコレートの製法に思い至り、カカオの実をローストしてみると、カカオの香りが引き立ったという。しかも、実をつけたばかりのベビーカカオを使うと成功することも、数え切れないほどの失敗によって辿り着いた答えだった。

発祥の地で、世界一の醤油づくりを
この挑戦は最初、遊び感覚だったという。ツアーのメンバーには大手百貨店のバイヤーもおり、周りが盛り上がってしまつたのだ。期待に応えたのは、「おもしろいことが好きやから」。
長年、同社を支援してきた湯浅町商工会の竹林康輔経営指導員も「わからないものに立ち向かうのではなく、友だちになろうとする男ですわ」と評する。
そんな新古さんは、曾祖母が金山寺味噌の店として創業した丸新本家の跡取りとして育った。蔵を遊び場にし、家族を手伝っていた少年時代は、金山寺味嗜が売れに売れていた頃だ。高校卒業後は大阪の専門学校で生化学を学んだ。在学中に知ったある事実が、進むべき道を決めた。


湯浅町は醤油発祥の地である――。虚を突かれたような真実だった。自分は家でも学校でもそう教えられてこなかつたが、「地元の子どもたちには伝えていかなければ」。そこから、醤油への探求と挑戦が始まった。
1989年、20歳で家業へ。最初のミツションが醤油の開発だった。当時、九新本家は金山寺味喀づくりに専念しており、醤油は製造していなかつた。取
り組んだのは、金山寺味噌の製造過程で出る希少な溜まりの活用。それまで捨てていた滋味あふれる野菜エキスを使い、父とともにまろやかな醤油をつくりあげた。「九曜むらさき」と名づけた金山寺たまり醤油は、同蔵にとつて実に35年ぶりの新商品となった。
その頃は、五合瓶(900M)で1000円が醤油の相場だったが、新古さんの提案で500Ml000円という高価格に設定。1990年に発売すると、父の心配をよそに大ヒットした。

まだ見ぬ醤油を生み出す
「もともと、人と同じことをするのは好きではないんです」
2002年、家族の大反対に屈せず、九新本家の醤油部門として湯浅醤油有限会社を設立すると、翌年には、自ら開発した黒豆の醤油「生一本黒豆」を発売。海外から買いつけに来るシェフもいるほどの評価を得た。
また、2004年からは蔵の見学をスタート。観光客の「醸造現場を見たい」という声に応えたもので、当時は画期的な試みだった。さらに、櫂入れや醤油づくり体験などを加えた「体験コース」は人気が高まり、観光バスがやつて来るようになる。
その間にも、同社の独創性を醸した醤油をつくり続けた。その根幹には100%国産原料で無添加、大豆を蒸さずに茄でる「古式製法」の確立、1年半から2年という長期熟成発酵がある。なかでも注目は、2012年発売の「魯山人」。原材料の栽培からこだわり抜いた数量限定品で、〃奇跡の醤油〃と呼ばれている。
個性的な醤油づくりができるのは人との出会いと、現状に満足せず原料や製法までも進化させているからだと明言する。
「実は社員から〃変態磁石〃と呼ばれているんです(笑)。普通はそこまではやらないだろうというようなこだわりが過ぎた特殊能力をもっている人と出会うのが得意なんですね」そこから得た知識や刺激、発想で次の一手を打つ。「もつと
いい原料、組み合わせを考え、進化させていくと、商品はレベルアップしていくんです」
つらく長いコロナ禍を経て完成した「カカオ醤」も、そんな新古流が生み出した名品だ。そして、そのベースになった醤油は、亡父と開発した「九曜むらさき」である。

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